海外FXのスプレッドはどれくらいの設定になっているのか、何処を見れば利用前に確認できるのか、戸惑っている投資家は多いのではないでしょうか。
中長期やスイングであれば、スプレッドはそこまで気にする必要はないのですが、短期トレードではスプレッドが重要な要素となってきます。
スプレッドの設定はそれぞれ海外FX業者ごとに異なり、公式サイトで確認できるケースもあれば、とくに情報が掲載されていないケースもあります。
今回は、海外FXスプレッドの見方や調べ方、狭いスプレッドでおすすめの海外FX業者をご紹介していきます。どうぞ最後までお付き合い下さい。
海外FXスプレッドの見方・調べ方

国内FXではドル円などのメジャー通貨は0.1pips~0.4pips程度になっていることも珍しくないですよね。海外FXを始めた時に最初に驚くのがスプレッドの広さかもしれません。
なぜ海外FXのスプレッドは広めなのか
海外FXのスプレッドが広めなのは、
単純に地理的要因があることと、海外FX業者の収益源がスプレッドとなっていて、手数料がスプレッドに課されているからなのです。
というのも、海外FXと国内FXでは根本的にサービス提供の仕組みが異なり、
- 海外FX → NDD方式
- 国内FX → DD方式
となっています。
NDD方式とDD方式では、それぞれ収益源が違ってくるのです。
NDD方式は、No Dealing Deskといって業者は取引に介入せずに、投資家が市場にて取引するシステムのことをいいます。この方式では、スプレッドやスワップが業者の収益源となります。
DD方式は、Dealing Desk/店頭取引のことで、投資家は業者を相手に取引を行います。出した注文は基本的に「呑み取引」となり、投資家の損失額が業者の収益源となります。
参照:SMBC日興証券 用語集

業者によってスプレッドも様々です。確かに広めではあるのですが、狭いスプレッドを提供する海外FX業者や口座を活用することが可能です。実際に口座を使い始める前に、スプレッドがどうなのか調べておくことができます。
海外FXでは、おもに3つのタイプのスプレッドが表記してあります。
- 最小スプレッド
- 平均スプレッド
- リアルタイムスプレッド
最小スプレッドとは
最小スプレッドとは、一番狭い時のスプレッドのことです。正直なところ、最小スプレッドで約定が決まることはほとんどありません。最小スプレッドがどんなに小さくても、リアルタイムの取引きでは広がることの方が多いのです。
平均スプレッドとは
平均スプレッドは、一番狭い時と一番広い時の中間を表したものです。平均スプレッドよりも広くなる時もあれば、狭くなることもあります。概ねの参考になるでしょう。
リアルタイムスプレッドとは
最も信頼できるのが、リアルタイムスプレッドです。一部の海外FX業者は、実際の取引きツールのレートをリアルタイムで公開しています。この数値がもっとも現実感があるスプレッドだといえます。
リアルタイムスプレッドを公開する海外FX業者は、スプレッドの条件が良いケースが多いです。
スプレッドの調べ方
スプレッドの情報は、各海外FX業者の公式サイトから確認する方法があります。
公式サイトのメニューから、「口座情報」「取引条件」「スプレッド」「通貨ペア」「FX」などを選択してみて、スプレッドが表示されているかどうかを見てみます。

AXIORYの場合は、リアルタイムスプレッドが確認できるようになっています。

最小スプレッドや平均スプレッドのみが簡潔に記載されてある場合もあります。
「海外FX業者の名称〇〇〇〇スプレッド」と入力すれば、ネット検索から詳しいスプレッド情報を見つけることもできます。
Twitterでも検索してみると、実際にその口座を利用している投資家からスプレッド情報が画像つきで見れたりもします。
STP口座とECN口座

海外FXのスプレッドは、STP口座を使うかECN口座を使うかによって、広さが大きく変わってきます。
STP口座とは
STP口座は、一般向けのスタンダード口座のことです。手数料がスプレッドに上乗せされているタイプの口座です。
スタンダード口座の名称は色々ありますが、手数料無料の口座は大抵STP口座となっています。
初心者の方や、ボーナスを活用したい方、お試しで使ってみたい方はSTP口座を利用するのが一般的です。
ECN口座とは
ECN口座は、中級・上級者向けの口座で、手数料有料にて狭いスプレッドが設定されています。
手数料有料と聞くと、ちょっと抵抗を感じる方も多いかもしれませんね。しかし、手数料が上乗せか外付けかの違いであって、最終的なコストはECN口座の方が断然安くなるのです。
手数料を払ったとしても、スプレッドが狭くなった分で軽く相殺できます。しかも、ECN口座専用のサーバーやシステムが使われたりするので、快適なトレード環境にレベルアップできます。

スプレッドが狭い海外FX業者はどこ?

それでは、実際に海外FXのスプレッドはどれくらいのか、複数の業者・口座を比較してみましょう。
スタンダード口座 スプレッド比較
まずはSTP方式・一般向けのスタンダード口座のスプレッドを見ていきます。
USDJPY | EURJPY | AUDJPY | EURUSD | GBPUSD | |
XMTrading | 1.6pips | 2.3pips | 3.5pips | 1.6pips | 2.4pips |
GEMFOREX | 1.6pips | 1.8pips | 2.1pips | 1.8pips | 2.4pips |
AXIORY | 1.6pips | 1.7pips | 1.8pips | 1.1pips | 1.3pips |
Tradeview | 1.8pips | 1.9pips | 2.6pips | 1.7pips | 2.0pips |
Land-FX | 1.1pips | 1.9pips | 1.6pips | 0.9pips | 1.9pips |
HotForex | 1.7pips | 1.7pips | 2.3pips | 1.2pips | 1.8pips |
Exness | 1.1ppips | 1.9pips | 2.1pips | 1.0pips | 1.2pips |
メジャー通貨のスプレッドを軽く比較した時には、
AXIORY、Land-FX、Exnessが狭めの設定になっているようです。
ECN口座 スプレッド比較
次にECN口座のスプレッドを確認してみましょう。ECN口座は手数料と合わせたコストを見ていく必要があります。
USDJPY | EURJPY | AUDJPY | EURUSD | GBPUSD | |
XMTrading(片道5ドル/ロット) | 0.2pips | 0.4pips | 1.5pips | 0.4pips | 0.6pips |
GEMFOREX(無料) | 0.3pips | 1.0pips | 0.9pips | 1.0pips | 1.4pips |
AXIORY(片道3ドル/ロット) | 0.4pips | 0.6pips | 1.0pips | 0.4pips | 1.2pips |
Tradeview(片道2.5ドル) | 0.2pips | 0.2pips | 0.8pips | 0.2pips | 0.5pips |
Land-FX(片道4ドル) | 0.6pips | 0.7pips | 0.8pips | 0.1pips | 0.6pips |
HotForex(片道3~4ドル) | 0.4pips | 1.0pips | 1.4pips | 0.8pips | 1.2pips |
Exness(片道3.5ドル) | 0.7pips | 0.4pips | 0.5pips | 1.2pips | 0.2pips |
ECN口座では、手数料込みでコストを見ていくと、Tradeview、AXIORY、Exnessあたりが良さそうです。
スプレッドでおすすめの海外FX業者

スプレッドで海外FX業者を選ぶ時には、とても大切なことがあります。それは、スプレッドの数値だけで判断してはいけないということです。
スプレッドと同時に約定力・システムの質がどうなのかが重要なポイントとなります。
なぜなら、どんなに狭いスプレッドでも約定力・システムが不十分だと結局、注文が成立した時のスプレッドは広くなってしまうからです。
そこで、スプレッドの狭さと、約定力・システムの水準が高い海外FX業者を3社を厳選してご紹介します。
AXIORY

AXIORY(アキシオリー)は、業界トップクラスの最狭スプレッドと、安定した高い約定力で人気の海外FX業者です。スタンダード口座でもECN口座でも快適なトレード環境を確保することができます。
- 最大レバレッジ → 400倍
- 初回最低入金額 → STP・ECN/2万円~
運営会社: Axiory Global Ltd
拠点:ベリーズ
金融ライセンス:IFSC(International Financial Services Commision)
金融ライセンスはベリーズで取得。オフショア系のライセンスで信頼性が気になるところですが、信託保全を提供しているので安心して利用することができます。海外FXで、信託保全を提供している業者は数えるほどしかありません。
AXIORYでは、STP方式の「スタンダード口座」とECN方式の「ナノ口座・テラ口座」から選ぶことができます。
- スタンダード口座のスプレッド(STP) → 1.0~2.0pips
- ナノ・テラ口座のスプレッド(ECN) → 0.2~0.6pips
- ECN口座の手数料:片道3ドル/ロット
- 世界最大規模のEQUNIX社のサーバーを採用
- 約定率99.7%、ミリ秒単位の高速約定スピード

cTraderはワンクリックで優れた約定力を発揮する、ECN口座専用の取引きツールです。スキャルピングに最高です。
Tradeview

Tradeviewは、ボーナスやキャンペーンは一切行わず、最高水準のトレード環境に強みを持つ海外FX業者です。とくに、ECN口座に力を入れていて4種類のECN口座から選択できるのが特徴です。サービスが多岐に渡り、最低入金額も高めになることから中級者以上の投資家におすすめです。
- 最大レバレッジ → 100倍~500倍
- 初回最低入金額 → STP/1万円~、ECN/10万円~
運営会社: Tradeview Ltd
金融ライセンス: 英国領ケイマン諸島金融庁/CIMA
ライセンスナンバー:585163
金融ライセンスはオフショア系で不安要素となりがちですが、運営実績が17年と長いことから信頼できると判断する投資家が多いのです
Tradeviewの口座はSTP方式の「xLeverage口座」が1つ、ECN方式が「ILC口座」「MT5口座」「cTrader口座」「Currenex口座」4つの口座から選択できます。
- xLeverage口座のスプレッド(STP) → 1.7~2.6pips
- ILC・MT5・cTrader・Currenex口座のスプレッド(ECN) → 0.2~0.6pips
- ECN口座の手数料:片道2.5ドル/ロット
- 世界最大規模のEQUNIX社のサーバーを採用
- 50社以上の大手LP(リクイデティ・プロバイダー)と提携
ECN口座の手数料は片道5ドルと格安レベルです。合わせて、高速約定と最狭スプレッドにてコストを最小限に抑えることができます。

Tradeviewでは、cTraderとCurrenexを提供していることも人気の理由となっています。両方ともECN専用、スキャルピング短期トレードで大満足の取引きツールです。
LAND-FX

LAND-FXは「快適なトレード環境」「ハイレバレッジ」「キャンペーン・ボーナス」と3拍子揃った海外FX業者です。国内FX業者なみの最狭スプレッドで、2000倍のハイレバレッジ取引ができます。サーバー・システムに強みがあり安定した約定力が期待できます。
- 最大レバレッジ → 2000倍~無制限
- 初回最低入金額 → STP/3万円~、ECN/10万円~
運営会社: Landprime Ltd (日本人向け)
拠点: セントヴィンセント・グレナディーン
金融ライセンス: セントビンセント・グレナディーン金融監督庁(SVGFSA)
Land-FX UK limitedの本社はロンドン。10年以上の運営歴を持ちグローバルに展開している規模の大きい会社で、信頼度が高い英国の金融ライセンスを取得しています。
LAND-FXではSTP方式の「Standard口座」「Prime口座」が2つと「ECN口座」から選択できます。
- STP口座のスプレッド → 0.9~1.9pips
- ECN口座のスプレッド → 0.1~0.8pips
- ECN口座の手数料:往復8ドル/ロット
- EQUNIX社をはじめ複数の最大手サーバーを採用
- 世界各地に多数のサーバー拠点を持つ
LAND-FXは、東京、香港、上海など日本周辺に数多くのサーバーを設定しています。規模が大きいサーバーの数が多いことから有利な約定が決まりやすいのです。

LAND-FXの最大レバレッジは以前は500倍でしたが、最近になって無制限レバレッジ・2000倍レバレッジを開始しました。ハイレバ・スキャルをするならLAND-FXで決まりです。
まとめ

AXIORYとLAND-FXは東京にもサーバーを構えていますので、地理的遅延を抑えた高速約定が期待できます。TradeviewのサーバーはNYとロンドン、遅延が発生しやすい環境なのですが、最新システムと高度な取引ツールでカバーしています。
3社とも、短期トレーダーに満足できる最狭スプレッドと快適な約定を提供。使ってみて初めて、他社との「違い」が実感できるでしょう。
スタンダード口座とECN口座では、どうしても質が変わってしまうので、せっかくならECN口座をぜひチャレンジしてみて下さい。
FX海外口座コンシェルジュ(無料)
>FX海外口座コンシェルジュでは、海外FX攻略について、どこよりも詳しく解説しています。
上から下まで読んでいただければ、海外FX攻略のすべてを知ることができます。
海外FX初心者の方におすすめです。